最終更新日: 2025年02月19日
ポリエステル素材の色落ちリスクと対処法を徹底解説!
ポリエステル素材は耐久性があり、丈夫であることから、日常的に使うアイテムや衣服に活用している方も少なくないでしょう。
しかし、「洗濯して色落ちしてしまった」経験のある方がいるかもしれません。
お気に入りのシャツやブラウスが色落ちしてしまっては大変ですよね。
この記事では色落ちリスクを回避するおすすめの方法を紹介します。まずは、ポリエステルの特徴や色落ちの程度について解説します。
ポリエステルってそもそも色落ちするの?
ポリエステル素材は、そもそも色落ちしやすいのかどうか気になることでしょう。
ここでは、ポリエステル素材の色落ちや色移りに関する情報をお伝えします。
ポリエステルは色落ちしにくい
結論を先にいうと、ポリエステルやナイロン、アクリルなどの化学繊維は、綿や麻、シルクといった天然繊維と異なり、色落ちしにくいとされています。
ポリエステル素材は、130℃で色を染める工程を経ています。
つまり、色を抜くには同じく130℃でおこなう必要があります。
通常の洗濯では考えられないほどの高温ですから「色落ちしにくい」とされているのです。
なお、綿65%とポリエステル35%の混紡素材は、色落ちしにくいとされています。
実際には例外もあることに注意
ポリエステル素材であっても色の濃いものは染料が多いため、色落ちしやすい傾向があります。
特に赤や青の濃い色は、色落ちのリスクを考慮しなければなりません。
綿やシルクの白物と一緒に洗濯してしまうと、色移りの可能性があります。
洗濯などで色落ちや色移りが生じてしまっても、完全に元に戻すのは難しいかもしれません。
気に入っていてどうしても捨てられないという場合は、リメイクや再染色をおこなう必要があります。
かえって手間のかかる作業になるため、色柄物のポリエステル製品を洗濯する場合は、洗濯表示を確認して適切に洗うことを念頭におきましょう。
こちらの記事では色落ちや色あせの原因を詳しく解説しています。
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ポリエステル素材の色落ちを防ぐ方法7選
ポリエステル素材の色落ちを防ぐには、次に紹介する7つの方法を参考にしてみてください。
あらかじめ知っておくことで、大切な衣類やアイテムを長期間にわたって使えます。
①素材の表示をチェック
まず、洗濯する前に素材の品質や洗濯表示をチェックして、水洗いの可否や液温などを確認しましょう。
ポリエステルは基本的に洗濯可能で丈夫な素材ですが、なかには洗濯機ではなく手洗いが推奨される場合があります。
さらに手洗いであっても、液温は重要な要素です。
ポリエステルの色は高温で染められていますが、ポリエステル自体は熱に弱い存在です。
水、もしくは40〜50℃程度のぬるま湯で洗うことで生地の変質を避けましょう。
➁適切な洗剤&適温で洗う
耐久性があり、丈夫な素材として重宝されるポリエステルですが、洗剤の種類と素材が合っているかどうかを確かめることも重要です。
洗剤との相性を確認するとともに、水やぬるま湯の温度設定が正しいかどうかを見極めます。
ポリエステルでもデリケートな素材のものを洗う際は中性洗剤を選びましょう。
中性洗剤のほうが洗浄力が緩やかで品質を保ちやすいためです。
黄ばみやシミ取りに使う酸素系漂白剤を利用するときも慎重におこないましょう。
確認せずに、ほかの衣服と一緒に洗うと、想定外の色落ちを招いてしまう可能性があります。
残念な結果を招かないためにも、洗濯物の素材に合う適切な洗剤と適温で洗うようにしましょう。
③色落ちテストの実施
お伝えしたように、一旦色落ちしてしまうと元に戻せないため、色落ちするかどうかを事前にチェックすることが重要です。
色落ちチェックとは、洗面器などに洗剤を溶かした水(あるいはぬるま湯)を入れて、そのなかにポリエステル素材を浸すことを指します。
その際は、衣服のすべてを浸さずに、目立たない部分のみを洗うようにしましょう。
数分間おいて、問題がなければ洗濯機で洗っても良いでしょう。
また、色柄物の色落ちについては特に心配になりますよね。
その際は中性洗剤を含ませた白地の布を使って、布の目立たないところを軽く叩いてみます。
もしも白布に色が移っている場合は、そのポリエステル素材の洗い方を再考する必要があります。
心配な場合は、自分ですべてやろうとはせず、クリーニング店などに相談しましょう。
④ネットに入れて洗う
デリケートな衣類の洗濯にはネットを使う方も少なくないでしょう。
特に色柄物のポリエステル素材を洗う際は洗濯ネットの活用をおすすめします。
色落ちは衣類どうしが擦れることで進んでしまうことがあります。
その際、洗濯ネットがあればほかの衣類への色移りを避けられます。
⑤場合によっては手洗い
ポリエステル素材を洗濯機で洗う場合、強い水流のほうが汚れがよく落ちますが、同時に色落ちもしやすくなる可能性があります。
大切なポリエステル素材であればなお手洗いを心がけ、あまりゴシゴシとこすらず、汚れを落とす目的で浸け置き洗いをおすすめします。
さらに、洗濯時間はできるだけ短くし、弱い水流でやさしく洗い流しましょう。
水温が高い方が汚れ落ちはよくなりますが、色落ちもしやすくなるので、洗濯表示に記載された液温は必ず守ってくださいね。
⑥色落ち防止グッズの活用
色落ちを避けるために色落ち防止グッズの活用も有効です。
また、塩や酢にも色止め効果があるとされます。
ほかの衣類と一緒に洗濯機で洗って色落ちが生じた場合、その色を吸収してほかの衣服への色移りを防ぐシートも販売されています。
念には念を入れて色落ち対策をしたい方は、グッズを併用することで安心感を得られるでしょう。
⑦裏返して陰干しする
ポリエステル素材を干す際も、品質表示の洗濯法を参考にしましょう。
ポリエステル素材は熱に弱いため、直射日光にさらすような干し方をすると変色したり色あせが生じたりします。
裏返したうえで陰干しするほうが、生地の質や色の保持に有効です。
気をつけても色落ちしてしまった場合の対処法についてはコチラの記事を参考にしてみてください。
色移りや色あせを防ぐ洗濯法についても詳しく解説しています。
プリントTシャツを長く愛用したい!洗濯による色移りや色褪せを予防する方法
究極の色落ち対策は淡色系がおすすめ
色落ちのリスクを最大限に減らしたい場合は、ポリエステル素材の色を考慮しましょう。
お伝えしたように、ポリエステルや綿素材など、素材の種類によらず濃い色のほうが色落ちしやすいとされます。
赤や青などを選ぶよりも、白や淡色系の生地を選んだほうが究極の色落ち対策といえるでしょう。
ただし、白や淡色系は黄ばみや汚れが目立ちやすいといったデメリットがあります。
それぞれのメリットやデメリットを理解したうえで、生地に最適な洗い方を取り入れましょう。
失敗!色移りしてしまったときは?
気をつけていても、うっかり色移りさせてしまうこともあるでしょう。
その際にできることとして2つの方法を紹介します。
気づいた時点で対処する
もっとも重要な点は、気づいたところですぐに対処することです。
まず、通常より多めの洗剤をぬるま湯(50℃程度)に溶かします。
そこに、色移しした衣類を浸し、色が落ちたらきれいな水でのすすぎを何度か繰り返します。
酸素系漂白剤を使って洗う
まだ、色が残っている場合は、酸素系漂白剤で色を落とします。
酸素系漂白剤は淡色系、濃い色問わず使えるため、家庭に1つ用意しておくと、いざというときにすぐに使えます。
その際は、酸素系漂白剤の分量を守りましょう。
浸け置き(30〜1時間)しておくと効果が高まるとされます。
漂白剤による手荒れが気になる方は、手袋を使うと安心です。
まとめ:ポリエステルTシャツも日ごろのお手入れが肝心!
ポリエステルは耐久性も高く、洗濯もしやすいことから多くのシーンで使われる素材です。
綿や麻と異なり、色落ちがしにくいため、安心して洗濯機でそのまま洗っている方もいるでしょう。
しかし、素材やカラーによっては色落ちして、ほかの衣服に色移りしてしまうケースも考えられます。
この記事で紹介した色落ち対策を参考にして、適切な洗い方や干し方を心がけましょう。
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お気に入りのTシャツを手にしたところで、まずは洗濯の仕方をチェックして、色落ちのリスクを回避してくださいね。