最終更新日: 2025年02月17日
ポリエステルとはどんな生地?特徴やお手入れ方法を徹底解説!
天然素材に対して人工的な素材としてポピュラーなポリエステル。
普段着ている服にも混ざっていることの多い素材ですが、実際のところどんな素材なのかはよくわからない、という人も多いのでは無いでしょうか。
この記事では、そんな身近だけど詳しく知らなかったポリエステルについて、特徴やお手入れ方法などをわかりやすく解説していきます。
素材を知れば、普段の服選びがちょっぴり楽になりますよ♪
「ポリエステル」ってなに?
ポリエステルがそもそも何者なのかを紐解いていこうとおもいます。
- ポリエステルの誕生
- どんな素材?
まずは、基本的な「ポリエステルとはなにか」を知っておきましょう。
ポリエステルの誕生
ポリエステルが開発されたのは1941年のことで、イギリスの会社が開発しました。
そして、1953年にアメリカのデュポンという会社が工業化の特許を取得。
日本では1957年にイギリスから技術が入ってきて、1958年に生産が開始されました。
誕生からは83年、日本で生産されるようになってからは66年。
このように歴史を見ると、意外と新しい素材だということがわかります。
どんな素材?
まず、ポリエステルのもとになる化学物質はひとつではなくいくつか種類があります。
- ポリエチレンテレフタレート
- ポリエチレンナフタレート
- ポリトリメチレンテレフタレート
- ポリブチレンテレフタレート
上記の化学物質にはそれぞれ特徴があり、特徴に合わせて衣類、包装用品、車の部品などに使われています。
この中でも石油由来のポリエチレンテレフタレート、通称PETは、耐熱性や強度に優れ、色もつけやすく、他素材を練り込むこともできるので、衣類に多く使用されています。
PETと聞いてピンときた人もいると思いますが、ペットボトルの原料にもこのポリエチレンテレフタレートが使われていますよ。
そして、このポリエチレンテレフタレートという化学物質を熱で溶かし、繊維状に引き伸ばしたものをポリエステル繊維と呼んでいます。
この繊維を編んで生地にすれば、ポリエステル生地になるというわけですね。
ちなみに、化学繊維のなかでも、石油や石炭などを原料から、化学合成によって作られた繊維のことを合成繊維と呼びます。
石油から作られているポリエステルも合成繊維の仲間ということになります。
ナイロンとなにが違うの?
似ている化学繊維にナイロンという素材があります。
ナイロンは石油で作られたポリアミドという合成樹脂で、世界ではじめて作られた合成繊維なんですよ。
ナイロンとポリエステルって何が違うの?と思うかもしれませんが、ナイロンにはポリエステルよりも摩擦に強く、伸縮性に富んでいて燃えにくい、という特徴があり、ポリエステルとは全くの別物。
ポリエステルの方が素材が安いため、製品の値段も安いことが多いです。
そのため、ナイロンとポリエステルを感覚的に見分ける方法として、安い衣類であればポリエステルと判断していいでしょう。
もちろん、タグにも表示されているので、しっかりと見極めたい場合はタグに注目してみてくださいね。
ポリエステルの特徴
ここからはポリエステルの特徴について見ていきたいと思います。
- 優れた速乾性
- シワになりにくい
- 耐久性があり型崩れしにくい
- 熱に強い
特徴を知っておけば、服選びも楽になりますよ。
自分の使いたいシーンに合わせた素材選びの参考にしてみてくださいね。
優れた速乾性
まず、ポリエステルの特徴として一番最初に挙げられるのが優れた速乾性ではないでしょうか。
ポリエステルは水分を吸収しない素材のため、汗をかいた時でも服はサラッとすぐ乾いてしまいます。
そのため、「ドライ素材」と呼ばれることも多く、スポーツウェアによく使用されている印象があるかと思います。
すぐ乾いて汗染みの心配もいらないので、暑い夏の時期に着るTシャツにもぴったり。
毎年、Tシャツの汗濡れ対策に追われている人は、ぜひポリエステル素材に注目して服を選んでみてくださいね。
シワになりにくい
ポリエステルに限らず、多くの合成繊維はシワになりにくい特性を持っています。
天然素材の生地だと、洗濯をしただけでクシャクシャになってしまって、一回一回アイロンをかけないと着られない…ということも多々ありますが、ポリエステルはシワになりにくいので基本的にはアイロンは不要。
洗濯してバサッと着られるのは嬉しいポイントですよね。
管理に手間がかからないという点も服を選ぶ際に重視したいという人は、ポリエステルが配合されているかどうかチェックしてみてください。
耐久性があり型崩れしにくい
何回洗濯しても傷みにくい耐久性があり、型崩れもしにくいポリエステル。
シワになりにくいという項目にも似ていますが、服は元々の形から変化してしまうとだらしなく見えてしまうこともあります。
繰り返し着ていたら、いつの間にか首元がクタクタ…なんてことにもなりにくいので、お店のスタッフTシャツのような第一印象が大切な場面のユニフォームとしても最適かもしれません。
型崩れしにくい服が欲しい時は、ポリエステルの配合率が高めの服を選んでみましょう。
熱に強い
合成繊維の中でも比較的熱に強いのがポリエステルの特徴です。
熱に強い利点としては、身近なことでいえばアイロンがかけられることが挙げられますが、製品を作る上では、プリーツなどの熱を使った加工ができることが大きなメリットとして挙げられます。
Tシャツのように特に熱加工の必要がない服は、どんな素材でも作ることができます。
しかし、合成繊維で熱加工できるのはポリエステルの長所。
ナイロンなどでは実現できない、熱加工が必要な型紙もポリエステルなら表現できるのです。
ポリエステルの取り扱い注意点
「よりよい繊維を」と開発された合成繊維にも注意すべき点があります。
それはポリエステルも同じこと。
- 静電気
- 火気
- 汚れやにおい
ポリエステルの衣類を使用するにあたって注意したいポイントを見ていきましょう。
静電気
ポリエステルは静電気を起こしやすい素材として知られています。
お手頃な価格のセーターを着ていると静電気が起こりやすいと感じる人も多いのでは無いでしょうか。
そんな時はタグに注目。
ポリエステルが配合されているセーターは静電気が起こりやすくなります。
静電気は、繊維の毛羽立ちの原因になり、そこから毛玉の発生へと繋がっていきます。
ポリエステルが配合されていて静電気の起こりやすいと感じる衣類には、静電気を抑制するスプレーなどをかけるといいかもしれません。
火気
熱には強いポリエステルですが、火には弱いのが特徴。
ポリエステル素材のTシャツは夏に大人気ですが、キャンプやバーベキューなど火を使う場面で着用するのは避けましょう。
火の粉が飛ぶだけでも、繊維が溶けてしまうので注意が必要です。
また、火がついた時に刺激の強いにおいがするのでそちらにも注意しましょう。
汚れやにおい
汚れを吸収してしまう性質があるのがポリエステルの難点といっても過言ではありません。
「汗のにおいがとれなくて困っている」という人もいるのではないでしょうか。
皮脂などの汚れを吸収してしまい、普通の洗濯で落としきれずに雑菌が繁殖してしまうことでにおいが発生します。
特ににおいが気になりやすい場所は、手洗いしたり衣類用の漂白剤につけたりして、汚れを残さない工夫をしてみましょう。
また、最近では、抗菌防臭加工が施されたポリエステル素材も登場しています。
手間もかけたくないし、においも発生させたくない!という人は、このような加工のポリエステル素材を選ぶといいですよ。
上手なお手入れ方法
市販の普段着る洋服で、ポリエステル100%のものは比較的少ない傾向にあります。
綿など、ほかの素材と組み合わせた混紡素材がほとんどです。
そのため、お手入れは一緒に使われているほかの素材の性質も加味しながら行わなくてはなりません。
注意点としては、ポリエステルが入った服は乾燥機にかけると変形する恐れがあります。
洗濯の前に必ずタグの表記を確認して、最適な洗濯方法でお手入れしてくださいね。
洗濯回数の増える夏に知っておきたい、Tシャツの一般的なお手入れ方法を紹介しているこちらの記事も参考にしてみてくださいね♪
大事にお手入れすれば、衣類は長持ちします。
毎年買い替えなくても済むように、正しいお手入れ方法を覚えておきましょう。
色落ち・色褪せしないTシャツのお手入れ方法!まず原因から知ろう!
UP-Tにはポリエステル素材のアイテムも豊富!
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まとめ:ポリエステルとは速乾性のある便利な素材
速乾性もあり、耐熱性もあるため熱加工ができる合成繊維、ポリエステル。
価格が安価なこともあり、今の私たちの生活にはなくてはならない素材ともいえます。
そんなポリエステルの素材のいいところ、注意しなくてはならないところをしっかりと知れば、服選びももっと楽しくできるはずですよ♪
服にさらにこだわりたい人は、自分でオリジナルのデザインをしてみるのもいいですよ!
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