最終更新日: 2024年04月12日

そのTシャツデザインは大丈夫?アイテム作成時に気を付けるべき著作権

Tシャツデザイン 著作権

自由にTシャツのデザインを楽しめる「オリジナルTシャツ」。
どんなデザインにしようかなと悩んだとき、ネット上の情報を参考にする方は多いのではないでしょうか。

世の中には、SNSをはじめ無料で見ることのできるデザインや画像、素材などがあふれていますよね。
UP-Tでも、コラム記事でたくさんのTシャツデザインをご紹介して「デザインのお手本に」とおすすめしています。

ただし、そういったデザインを全てそのまま使って良い訳ではないのです。「Tシャツデザインをそのまま真似する」
「少しだけ変えてトレースする」
といった作り方はNG。
なぜなら、デザインにはすべて“著作権”があるからです。

著作権や肖像権、だいたいの意味は知っているけれど、気に入ったデザインや画像が、使ってOKなのかNGなのか見分けるのって難しそう…
と悩んでしまう方も多いと思います。

そこで今回は、オリジナルTシャツを作るときに知っておきたい、著作権と肖像権についてご紹介!
この記事を読めば、著作権について正しい知識が身につき、デザインに使いたい写真や素材を選ぶときに「これはOK」「これはNG」と判断することができるようになりますよ。

ぜひ最後までチェックしてくださいね!

オリジナルTシャツをデザインする

 

「デザインの著作権」とは?

Tシャツデザイン 著作権

著作権とは、すべての創造物・作品に与えられている権利のことを指します。

この著作権を持っているものは、
・イラストや漫画
・アニメーションや動画
・企業のロゴなどデザイン全般
などが挙げられるでしょう。

こうした著作権を持つものを著作物、そして著作物を作った人のことを著作者といいます。

ではなぜ著作権があるのでしょうか?

例えば大人気のゲームがあるとします。
ただしこのゲームは非常に高価であるため、ゲームを作るスキルのある人物がそっくりそのままシステムを真似して、とても安価なものとして販売することになりました。
安くて同じ内容のゲームであれば、消費者はそちらを優先的に選ぶ方も多いでしょう。
そうなると、元になったゲームの作者は安いゲームに利益を奪われて正当な評価が得られません。
利益が少なければ新しいゲームを開発することもできず、その人は仕事を失うことになってしまいます。

こうした文化の衰退やクリエーターの権利を守るためにあるのが著作権。
この場合、もし「同じようなゲームが作りたい」というときは、著作人に許可をもらって使用料を支払い、制作することが義務付けられています。

この著作権の考え方は、Tシャツデザインも一緒。
いくらステキなデザインだからといって真似して作成したり、さらには販売したりしてはなりません。
デザインだけでなく、写真や素材ひとつひとつにも著作権はあるため注意が必要です。

こちらの記事も参考に▼
オリジナルTシャツは著作権に注意!作る前に覚えておきたい権利のこと

 

デザインするなら「肖像権」にも注意

Tシャツデザイン 著作権

著作権が「もの」に対しての権利と言われていますが、肖像権は「人物」に対しての権利です。
よく想像される肖像権を持つ人物とは、芸能人やアーティスト・アイドルなどが考えられますよね。
こういった有名人にはもちろん肖像権がありますし、一般人にも同じように肖像権はあります。

オリジナルTシャツのデザインを作る際には、有名人やその似顔絵、知らない人物の写真などを勝手にデザインに取り入れないよう注意しなければなりません。
これは肖像権の侵害になり、特にアイドルなどの有名人だと本人の写真を勝手に使ってオリジナルグッズを作ることに対して、所属事務所などから訴えられる可能性もあります。

ここでも著作権と同様に、アイドルや芸能人の写真、SNSで見つけた人物の写真などをオリジナルTシャツのデザインに使いたい場合には、所属事務所や本人に許可をもらうようにしましょう。
こうした著作権や肖像権の侵害と考えられるデザインは、Tシャツショップによっては印刷を断られることもあります。

今一度、自分の作りたいデザインを見直してみて、著作権・肖像権の侵害がないかを確認してみてくださいね。

トレンドのTシャツデザインを叶えるならこちら▼
今年のトレンドは?Tシャツデザインを人気順にランキング♪

 

こんな使用例はNG!

それでは具体的にどんな使用方法だとNGとなるのか、ここでは例を挙げてご紹介しましょう。

アニメのワンシーンをTシャツにする

大好きなアニメの、お気に入りのワンシーンがプリントされたTシャツなんて素敵ですよね。
でも、アニメーションは著作人のいる著作物です。
そのため、例え動画形態を静止画に変えたとしてもTシャツデザインにするのはNG。

ただし中には
「常識の範囲内で自由に使用OK」
「私的な範囲による使用OK」
と画像を提供していることもあるでしょう。
その場合はTシャツにデザインするのはよいかどうか、著作人に許可をとった上でTシャツデザインにします。

アニメーションを画像化したとしても著作権があることに変わりはないため、注意してくださいね。

ネットショップで販売するTシャツでブランドロゴをそのまま真似る

ブランドロゴなどをそのまま使用する場合、著作権違反とならない範囲は、ごく私的な利用のみとなっています。
この基準が曖昧ですが、「家族や友人数人」といった範囲なら、第三者からみても私的な利用と言えるでしょう。

ただ、
「Tシャツを作って販売する」
「販売もできるサイトにTシャツのデザインを登録する」
といったケースでブランドロゴを真似するのは、他人のデザインで自分の利益を生み出しているため絶対NG。

特にブランドロゴに関しては
「このTシャツは○○ブランドのものなんだ」
と他人にイメージを植え付ける恐れがあるため、営業妨害の行為としてみなされることも考えておかなくてはなりません。

©マークがないためデザインを真似した

著作権にかかわるアイテムについている「©(コピーライトマーク)」。
様々なものについているこのマークは、「著作権」という意味の「Copyright」の頭文字「C」をとってられたものです。

確かにこのマークがあれば真似して類似商品を作るのは違法ですが、ついていないからといって著作権を放棄しているとは限りません。

コピーライトマークの他に、商標登録マーク®やトレードマーク・サービスマークも許可なく勝手に利用してはならないことを主張するもの。
特に商標登録マークは「登録された」という意味の「Registered」の頭文字Rを取ったもので、特許庁に出願し審査を通って登録されたものにつけることができるマークです。

ただ、こうしたマークを付ける義務は現状国内では制定されていないため、「マークがないから自由に使えるデザイン」とは考えないでおきましょう。

アイドル本人の画像をデザインしたTシャツを作った

アイドルのコンサートやライブのために、自作の「推しTシャツ」を作る方は多いもの。
けれどもチームのロゴには著作権がありますし、アイドル本人の画像を許可なく使うのは肖像権の侵害になります。

さらにアイドルやアーティストの公演会では、事務所が制作した公式グッズが販売されていることがほとんど。
そのアイテムの「模倣」になっていないかも考えておく必要があります。

ただし例外もあり、中にはオリジナルグッズを作ることを許可している事務所や、盛り上げるために敢えて本人を連想させる服装でのライブ鑑賞を許可しているときもあります。

いずれの場合も事務所からの直接情報をしっかりと確認し、またオリジナルグッズに本人の写真を入れる場合は許可を取るようにしましょう。

インスタで見つけた写真をTシャツデザインにした

おしゃれな写真がたくさん見つかるインスタグラム。
外部アプリを使えば、投稿された写真を画像として保存することも可能です。
気に入った写真を保存して、Tシャツのデザインに…と考える方もいるかもしれません。

しかし、いくらステキで着映えする写真だとしても、またSNSに投稿されたものだとしても著作権は撮影をした本人にあります。
勝手にTシャツにすること、さらにはそのTシャツを販売するなどして第三者の手に渡るようにするのは、立派な著作権侵害です。

投稿したユーザーに許可をもらう、場合によっては使用料を支払うなどしてTシャツのデザインにしましょう。


オリジナルTシャツが高見えするデザインのコツについてはこちらのコラムで詳しく解説しています。
デザインを考える際の参考にしてみてください。

【初心者向け】Tシャツデザインのコツ・作り方・服デザインについて解説♪|オリジナルTシャツのUP-T


 

こんな使用例ならOK

Tシャツデザイン 著作権

次はOK使用例も見ていきましょう。
ここまで見ると「どのような使い方」がOKかが想像できますよね。
正しい知識を身に着けておくと、著作権や肖像権に対しての考え方がよく分かるはずです。

「商用利用OK」とかかれた素材を使ってデザインした

デザインの元になる素材には、著作権を放棄しているものや商用利用(この素材を使って利益を生むアイテムなどを作ること)が許可されているものもあります。

例えば写真素材だと「写真AC」「Unsplash」などは個人・商用問わず使用できるデザインがたくさん載っているサイトのひとつ。
これらのサイト内で見つけた写真をTシャツデザインに盛り込んでも、著作権を侵害する行為とはみなされません。

有料素材を使ってデザインした

インターネット上を検索すると、ダウンロードするためにお金のかかる有料素材も見つかります。
有料であればすべてが「Tシャツデザインにしてもよい」わけではありませんが、使用料を支払うことで自分のTシャツ作りに使用しても良いことが許可されていれば、Tシャツデザインに取り入れることは可能です。

最近では写真やシルエットデザインなどの他にも、有料で使用できる「フォント」も用意されています。

いろいろな素材を組み合わせるとおしゃれでセンスアップしたオリジナルTシャツを目指せるため、利用規約はよく守って自分のデザインに活用してみてくださいね。

Tシャツデザインについてもっと詳しく知りたい方はこちら▼
オリジナルTシャツだからこそ、デザイン無限大!実例付きでポイント解説

本人に許可をもらって人物写真をTシャツにした

こちらは許可を取っているため、肖像権も著作権も侵害していません。
ただし、人物の写真の場合は撮影したカメラマンに著作権があるので、撮影されている本人とあわせてカメラマンにも許可を取るとよいでしょう。

有名人だけでなく肖像権は誰にでもありますし、著作物は例え撮影されている本人が許可していても、著作権はカメラマンにもあります。

 

まとめ

Tシャツのデザインは自由度の高いもの。
しかし、素材や写真を使うときは必ず著作権と肖像権について知っておきましょう。
知らないうちに「違法デザイン」にならないためにも、また、せっかく作ったデザインがうっかり著作権違反をしないためにも重要です。

さらにこうした著作権に触れる恐れのあるデザイン、明らかに肖像権を侵害しているTシャツに関してはTシャツショップによっては「印刷できない」と断られることも。
いま一度自分のTシャツデザインは大丈夫かどうか、確認しておくと安心ですよ。

許された範囲で自由にTシャツのデザインを。
オリジナルTシャツUP-Tでは、安全に使用できる素材をダウンロードできるサイトや、デザインのコツを教えるコラムを読むことができます。
ぜひ参考にして、Tシャツ作りを楽しんでみてくださいね♪

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Tシャツデザイン 著作権

監修:丸井織物プリント品質管理部門 宮本智行
監修者情報:丸井織物株式会社プリント品質管理部門
オリジナルプリント業界初のISO9001取得企業
弊社、丸井織物株式会社は、オリジナルTシャツプリント会社としては初の品質管理マネジメント・ システムISO 9001、環境マネジメント・システム ISO 14001の取得企業です。
また、継続的な品質管理と人体・環境への配慮を重視したマネジメントシステムにてPDCAサイクルを回しています。技術として最高峰の TPM優秀賞も受賞。
一般社団法人オリジナルTシャツ協会にも加入しております。
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