最終更新日: 2024年10月26日
キュプラとはどんな特徴のある素材?メリットとデメリットも解説
「品質表示のタグにキュプラと書いてあるけど、どんな素材?」
「キュプラ製の衣服のメリットとデメリットって何?」
キュプラという素材名を聞いたことはあるものの、どのような生地かイメージしづらい人もいるのではないでしょうか。
この記事では、キュプラとは何か・キュプラのメリットとデメリット・キュプラ製アイテムの一例などを紹介します。
キュプラとはどんな素材?
キュプラの原料や名称の由来など、基本的な情報をまとめました。
キュプラについての知識が深まると、いっそう身近な素材になりますよ。
天然素材が原料の再生繊維
キュプラの原料は天然素材で、原料を再生して作る再生繊維のひとつです。
原料は綿の種についている「コットンリンター」と呼ばれる、産毛の部分です。
コットンリンターの繊維は短く、綿糸に使えないため処分される部分ですが、キュプラにすることで資源を有効活用しています。
「キュプラ」という名前の由来
キュプラの正式名称は、「銅アンモニアレーヨン」です。
酸化銅アンモニア溶液を使ってコットンリンターを溶かし、凝固液へ押し出して形を作るとできあがります。
この製法を銅アンモニア法と呼び、溶液の名前が「Cuprammonium(キュプラモニウム)」なので、冒頭を取って「キュプラ」と呼ぶといわれています。
キュプラのメリット
キュプラのメリットを知ると、なぜそのアイテムに使われるかの理由がわかります。
この章では、キュプラのメリットを3つ紹介します。
吸湿性と放湿性がある
吸湿性と放湿性が高いため、春夏の衣服に向いています。
汗による湿気を吸って発散するので、快適な着心地を保てます。
秋冬も汗をかき、衣服に湿気がこもったままでは体が冷えやすいですが、キュプラは放湿性があるため、寒い時期の衣服の裏地にも適した素材です。
静電気が発生しにくい
キュプラは保湿性に優れた素材なので、静電気が発生しにくいメリットがあります。
静電気は乾燥していると発生しやすく、裏地にキュプラを使うと適度に水分を含んでいるため静電気を防ぎます。
特にスカートの裏地はキュプラがおすすめで、マイナスの電気を帯びやすいポリエステルは静電気が発生しやすい素材です。
ドレープ性がある
キュプラには、体が動くと生地がまとわりついてなめらかに落ちるような、しなやかかつ柔らかな風合いがあります。
これはキュプラの糸は柔らかく重いことが理由です。
糸に節がないためすべりが良いところも、ドレープ性につながっています。
優れた染色性がある
キュプラは染色性に優れており、幅広い色に染められます。
カラーバリエーションが豊富なだけでなく、退色しにくいメリットもあるため、綿のような色あせが心配なときにおすすめの素材です。
キュプラのデメリット
キュプラ製のアイテムを使うとき、デメリットを理解しておくと、品質をキープして大切に扱えます。
キュプラが持つデメリットを3つ紹介します。
毛羽立ちやすい
キュプラは摩擦に弱いため毛羽立ちやすく、毛玉のできやすい素材です。
日常的に着る分にはそれほど気になりませんが、キュプラに何かをこぼす、またはシミがついた場合、こすると毛羽立ちやすくなります。
一度毛羽だった部分は、ブラシで手入れしても戻りにくいため、注意しましょう。
水洗いできないものが多い
キュプラ製のアイテムは水洗いできないものが多く、クリーニングがおすすめです。
くり返し着たい衣服がキュプラ製の場合、洗濯表示を見た上で、優しく手洗いする方法もあります。
レーヨンほど水に弱い素材ではありませんが、水分を含むとキュプラも生地が弱くなるので、破れる可能性があります。
水洗いすると縮みやすい
レーヨンほど極端に縮みませんが、他の素材に比べると水洗いした場合、縮みやすいです。
特に洗濯機を使うと縮みやすいため、洗えるキュプラを自宅で洗濯するときは、手洗いしましょう。
キュプラを使っているアイテムとは?
キュプラは、人によってあまりなじみのない素材かもしれません。
しかし実は身近なところに使われている生地です。
キュプラはどのようなアイテムに使われているか、一部を紹介します。
衣服の裏地
スーツやコートの裏地には、キュプラが多く使われています。
静電気を防ぐメリットがあるため、特に乾燥しやすい秋冬の衣類に最適な生地です。
スカートなど体へのまとわりつきが気になるアイテムにも、肌触りがよいキュプラの裏地がおすすめです。
シャツやブラウス
やわらかくしなやかなキュプラは、とろみのあるシャツやブラウスにぴったりの素材です。
すとんと落ち、上品かつエレガントなアイテムに仕上がり、全身をすっきりした印象に見せます。
ワンピース
全身を包むワンピースをキュプラで作ると、シルクのような風合いと光沢感のある、エレガントな雰囲気を出せます。
染色性に優れているので、デザインを思いどおりに再現しやすく、他にはない一枚が仕上がるでしょう。
和装下着
吸湿性と放湿性に優れたキュプラは、着物を着るときの下着に最適です。
着物の中は蒸れやすいため、さらっとして肌ざわりのよいキュプラを使うと快適に過ごせます。
裾まわりは静電気でまとわりつきやすい部分ですが、キュプラの和装下着を着ると、静電気が起きにくく裾さばきがスムーズです。
寝具
肌ざわりがよく吸湿性にも優れているため、快適な睡眠に導いてくれます。
静電気を防ぐためダニやホコリがつきにくく、清潔な状態を保ちやすいメリットがあります。
キュプラとその他の素材を比較
キュプラと似た特徴を持つ素材の中から、ポリエステルとレーヨンをそれぞれ比べてみました。
目的や用途に応じた素材選びにご活用ください。
キュプラとポリエステルの違いは?
キュプラとポリエステルは、どちらも人工的に作る化学繊維の一種です。
原料は異なっており、コットンリンターという天然素材から作るキュプラ、石油由来の合成原料から作るポリエステルです。
キュプラは水洗いすると縮んだり破れたりする可能性がありますが、ポリエステルは丈夫で耐久性があるため、頻繁な洗濯にも耐えられます。
キュプラは吸湿性と放湿性が高いため、適度に湿度を発散して快適な着心地を保ちますが、ポリエステルは暑さがこもりやすく、夏場は特に暑く感じやすいです。
キュプラとレーヨンの違いは?
キュプラはコットンリンターから、レーヨンは木材パルプから作られており、どちらも天然素材が原料の再生繊維です。
キュプラもレーヨンも、しなやかで柔らかい素材ですが、キュプラの方が高いドレープ性を持っています。
どちらも水濡れに弱い点は同じなので、水洗いすると縮むため、洗濯表示を必ず確認して洗いましょう。
キュプラはTシャツに向いている?
ひんやりとした触感で、吸湿性が高いキュプラは、暑い時期に着るTシャツにもおすすめです。
絹に似たなめらかな肌ざわりで着心地がよく、静電気が発生しにくいので乾燥する季節にも快適に着られます。
普段着やスポーツウェアにもぴったりの素材です。 頻繁に洗うTシャツの場合、キュプラ100%よりも混紡の方が洗濯しやすく気軽に着られます。
ポリエステルとキュプラ、ナイロンとキュプラなどあらゆる混紡素材があるので、洗濯表示をチェックして選ぶと、自宅でも安心して洗えます。
Tシャツの素材やカラーが豊富なプリントサイト「UP-T」
キュプラのように吸湿性の高い綿などでできたTシャツへ、好きなデザインをプリントできる「UP-T」。
「メンバーでおそろいのTシャツを作りたい」「撮った写真をTシャツにしてみたい」などの希望を叶えます。
UP-TでオリジナルTシャツを気軽に作れる
UP-Tの公式サイトには、無料で使えるデザインツールがあります。
スマホで撮った写真をはめ込んだり、好きな文字を入れたり、イメージを形にできます。
「デザインは初めて」「手描きの絵があるけど使い方がわからない」という方も、プロがサポートするので、納得のいくTシャツができあがります。
素材・カラーが豊富で目的に最適なアイテムができる
UP-Tが用意しているプリント用のTシャツは、肌ざわりのよい綿や速乾性に優れたポリエステルなどさまざまで、カラーバリエーションも豊富です。
イベントやスポーツなど、目的にぴったりのTシャツを選んで、オリジナルアイテムが作れます。
業界最安値・送料無料でお得
UP-TのオリジナルTシャツはメーカー直送なので、原価で購入できるため業界最安値です。
購入はインターネット上ででき、完成品は手元に配送で届くので、忙しい方も空き時間を使って気軽に注文できますよ。
送料は代金に含まれるので、商品代金以外の費用の心配はありません。
UP-Tでよく見かけるブランドについて、気になった方はこちらもご覧ください。
【オリジナルTシャツ】Printstarってどんなブランド?おすすめの理由を解説!
まとめ:キュプラとはサスティナブルな再生繊維
キュプラとは、天然原料のコットンリンターから合成して作る、再生繊維のひとつです。
吸湿性・放湿性の高さやドレープ性が魅力の素材で、衣服の裏地に使われる他、シャツやワンピースなどにも使われています。
キュプラ製のTシャツも、ひんやりとした触感ととろみのある風合いで気持ちよく着られます。
快適な肌ざわりといえば、綿100%やレーヨン混などの生地もあります。
気持ちよくくり返し着られるTシャツを自分で作ってみませんか?
プリントサイト「UP-T」なら、種類豊富なTシャツからお好きなものを選んで、自由にデザインをプリントできますよ。
オリジナルTシャツが初めてでも簡単に!デザインツール無料の「UP-T」