最終更新日: 2025年02月15日
【専門家監修】Tシャツのプリントのひび割れへの対処法を解説!原因や防止方法も
「Tシャツのプリント部分が割れてしまった」
「お気に入りのTシャツなのに、プリントがボロボロになってしまう…」
こんな風に、Tシャツのプリント部分がひび割れて困ったことはありませんか?
プリントTシャツのひび割れは珍しいことではなく、よく起こってしまう現象なんです。
この記事では、プリント割れを起こしてしまう原因や、ひび割れを修復する方法を解説!
さらに、ひび割れを防ぐ方法や、ひび割れでおしゃれに見せるプリントについても紹介します。
Tシャツやスウェットなどに生じやすい「ひび割れ」とは?
Tシャツやスウェットの「ひび割れ」とは、プリントされたデザインやロゴが時間の経過や摩擦により劣化し、表面が割れたり剥がれたりする現象を指します。
見た目や質感が損なわれることが多く、あまり好ましくない状態として処分を考える人も少なくないでしょう。
しかし、古着ではヴィンテージ感を出すためにあえてひび割れを楽しむ場合もあります。
つまり、ひび割れは一概に悪いとは言えないのです。
特に大切なTシャツの場合は処分するのはもったいないですよね。
適切な対策を講じることで、ひび割れを防ぐのは可能です。
まず、ひび割れの原因を知って、後述の対策を参考にしてみてください。
Tシャツプリントが割れてしまう原因は?
経年劣化のほかにも、プリント部分がひび割れを起こしてしまうのには原因があります。
- 洗濯による摩擦
- プリントの耐久性が低い
- プリントデザインがひび割れやすい
- Tシャツを伸ばしすぎる
当てはまる原因があれば、大事なTシャツを割れさせずに済みますよ!
洗濯による摩擦
一番の原因は、洗濯の摩擦によって劣化してしまうこと。
他の衣類と擦れることで、プリント部分が傷つけられてしまい、ひび割れしやすくなります。
特に、大量の衣類と一緒にTシャツを洗っている人は注意が必要!
Tシャツが他の衣類に引っ張られると、プリント割れを引き起こす原因になります。
また、乾燥機を日常的に使っている人も注意してください。
乾燥機は高温で回転させるため、より衣類の摩擦が起こりやすくなります。
さらに、温度の変化によってインクが伸縮したり、劣化したりするため、乾燥機を使用しているとひび割れが早まってしまうと言えるでしょう。
プリントの耐久性が低い
Tシャツのプリント方法には様々なものがあります。
割れを引き起こしやすいもの・耐久性が低いプリント方法は主に2つです。
■シルクスクリーンプリント
Tシャツの定番のプリント方法のひとつで、版と呼ばれる穴の空いた板の上からインクを流してプリントします。
インクをTシャツに厚く乗せるため、生地にインクが浸透して染まっておらず、ひび割れが起きやすくなります。
■転写プリント
転写シートにプリントされたデザインを、熱の力でTシャツに乗せる方法です。
熱で貼り付けているため、洗濯や乾燥を繰り返すうちに端の方から剥がれてしまったり、割れてしまったりします。
自分のTシャツがどのプリント方法なのかというのは分かりにくいですよね。
インクが厚く乗っているもの・シールのように手で簡単に剥がれそうなプリント方法は割れやすい、と覚えておきましょう。
ただし、そのようなプリント方法が悪いわけではありません。
他にもいい特徴を持っていたり、そのプリント方法にしかできない表現もあるため、長所・短所を理解して着用しましょう。
シルクスクリーンプリントの特徴は下記のコラムをチェック!
▼シルクスクリーンプリントって何?Tシャツの作り方や特徴を紹介
プリントデザインがひび割れやすい
プリント方法だけでなく、ひび割れを起こしやすいデザインもあります。
特に細く・小さいプリント面のものは早くからひび割れやすいです。
反対に大きく一枚に繋がったプリント部分であれば、より長持ちしやすい傾向にあります。
ロゴプリントなどで考えると、太文字のプリントよりも、細く繊細な筆記体プリントの方が割れやすいです。
また、端の方から剥がれてきてしまうこともあります。
これは、細く小さいプリントだと耐久性がどうしても薄れてしまうから。
繊細なデザインほど簡単にひび割れを起こしてしまいやすいです。
もし、全面プリントでも割れてしまった!という場合は、日常的にかなり着用頻度が高かったか、何年も着た結果の劣化によるものです。
Tシャツを伸ばしすぎる
普段からTシャツを伸ばしすぎると、ひび割れを起こしやすくなります。
縦に生地を引っ張って、あえてひび割れ加工する「クラックプリント」という手法もあるくらいで、引っ張ることでプリント部分は割れていきます。
特に、縦に割れた線が入っている場合は、Tシャツ生地を伸ばしすぎている可能性が大きいです。
子どものTシャツや、運動時に着ているTシャツに多いですね。
他にも、洗濯物を干す時にシワを伸ばすために引っ張っていれば、ひび割れの原因になります。
無意識のうちにTシャツを伸ばしてしまっていないか振り返ってみましょう。
たたみ方が良くない
Tシャツを適切に収納しないと、プリント部分が折れ曲がったり、圧力がかかったりしてひび割れやすくなります。
特に胸元のプリント部分を折ってたたむ場合、その箇所に負担かかかりプリントが割れたり取れてしまったりする可能性があります。
また、他の衣類と一緒に詰め込むように収納すると、プリント部分が損傷しやすくなるため、注意が必要です。
Tシャツプリントのひび割れを修復・修繕する方法
Tシャツプリントのひび割れを修復する方法もあります。
あくまで応急処置なので「完全に元どおり」という訳にはいかないものの、ちょっとしたひび割れには使うことができます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
布用絵の具・布用インクで修復する
普通のアクリル絵の具でもいいですが、水に強い「布描き絵の具」「布用インク」などを準備しましょう。
中でも、シルクスクリーン用の絵の具が一番最適です。
■手順
- プリントの色味に合わせた布用絵の具やインクを用意
- 絵の具が使いやすい固さになるよう、水を加えて調整する
- (細かいデザインの場合)絵の具がつかないよう周りにマスキングテープを貼る
- プリントの割れた部分に筆でインクを少しずつ乗せる
- しっかり乾かす
絵の具が周りににじまないよう、デザインに合わせてマスキングテープを貼ってください。
絵の具を元のプリントの色味に合わせたら、割れたところから少しずつ筆でインクを乗せ、乾燥させれば完了です!
この修繕方法はロゴTシャツなどにぴったり!
特に単色デザインのプリントなら修復しやすいはずです。
反対に、複雑な色合いなら絵の具の色を合わせるのが難しいので、どうしても難易度が上がってしまいます。
キャラクターなどの細かいプリントなら、筆で色を乗せていく作業は難しいかもしれません。
カラフルなプリントであればあるほど難易度は上がってしまうので注意してください。
アイロンで生地を温める
アイロンでプリント部分を温めることで、インクの収縮が修復され、ひび割れが目立ちにくくなります。
■手順
- アイロンとあて布を用意
- あて布をプリント部分に乗せ、中温でアイロンをあてる
コツは中温で数十秒アイロンをあてること。
高温や長時間あててしまうと、かえってプリントが劣化してしまうことがあるので気を付けましょう。
お直し専門の業者さんへ依頼する
一番確実な修復方法は、お直し専門の業者さんに依頼することです。
例えばプリント部分が熱で溶けてベタベタする、剥がれてきたものを戻したいなど、自分ではどうにもできないものでも業者さんなら修繕してくれます。
専門の業者さんでは、見積もりだけなら基本的に無料なので、一度相談してみましょう。
プリントだけでなく、チャックやボタンの修復、他にもズボンの裾上げなども行ってくれます。
何か他の洋服もお直ししたい場合は、一緒に持っていくと便利でしょう。
あえて修繕せずにデザインを楽しむ
ひび割れたプリント部分を修繕せずに、そのままヴィンテージ感を楽しむ方法もあります。
ひび割れが独特の味わいを生み出し、オリジナルなデザインとして受け入れてみることも検討しましょう。
新たな魅力を発見できるかもしれません。
プリントのひび割れを防止するTシャツの扱い方
実は、Tシャツの取り扱いに気をつけるだけで、ひび割れを防ぐこともできます。
できるだけ長持ちさせたい大切なTシャツの場合は、以下の3つの方法を意識して実践してみてください。
- 摩擦の加わらない方法で洗濯する
- 乾燥機を使わない
- プリント部分に折り目をつけないように収納する
完璧にはいかなくても、少しでも劣化を防げますよ。
摩擦の加わらない方法で洗濯する
ひび割れを起こしやすくなる原因の一つ、「洗濯」もやり方一つで随分と持ちが変わってきます。
できるだけ摩擦を起こさないことが重要なので、Tシャツを裏返しにして、ネットに入れて洗うとひび割れを防げます。
また、さらに長持ちさせたい場合は、おしゃれ着洗いコースにしてみましょう。
他の衣類に引っ張られたり、プリント部分を強くこすったりすることが減り、ひび割れにくくなりますよ。
大切なTシャツだけは、手洗いをしてから、水気が少し飛ぶ程度の短時間の脱水にかけるのもおすすめです。
乾燥機を使わない
乾燥機にはかけない方がよいでしょう。
乾燥機の高熱によるインクの劣化や、ガラガラと回すことによる摩擦を避けるためです。
どうしても急いでいる時だけにし、大事なTシャツは日陰で自然乾燥させましょう。
また、シワを伸ばすときはTシャツを引っ張らず、両手で叩くようにするとよいですね。
プリント部分に折り目をつけないように収納する
洗濯が終わったら、そのあとの収納方法も重要です。
ハンガーにかけて、クローゼットに収納するのがベターです。
実は、折り目が多いたたみ方だと、折り目からひび割れしやすくなります。
くるくるとTシャツを丸めて立てる収納方法も、プリント部分にシワがよる状態なのでおすすめできません。
もし、かけるところが無ければ、プリント部分をなるべく折らないように収納してみてください。
これだけでも折り目から割れてしまうことを防げます。
お気に入りのTシャツのひび割れを防いで長持ちさせるために、Tシャツの正しい洗濯方法を知っておきたいですね!
こちらの記事では洗濯方法についてくわしく解説していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてください。
プリントTシャツの洗濯方法は?長持ちさせるコツをご紹介!
スウェットの扱いは特に気を付けて
Tシャツとは異なり、スウェットは厚手で伸縮性があることが特徴です。
プリント部分のひび割れを防ぐにはより丁寧な扱いが必要となります。
特に、洗濯時には裏返してネットに入れ、優しく洗うのがポイント。
また、乾燥機の熱は生地を縮ませるだけでなく、プリントの劣化を加速させます。
そのため、自然乾燥が推奨されます。
また、ハンガーにかけると肩が伸びる恐れがあるため、たたんで保管するのがベスト。
さらに、着脱時にプリント部分を無理に引っ張らないようにすることで、ひび割れを防ぎ、長くきれいな状態を保つことが可能です。
ヴィンテージ感が出せる!あえてひび割れさせる「クラックプリント」も人気
ひび割れが気になる人に知って欲しいのが、あえてひび割れ加工をしたい人もいるということ!
実は、ひび割れには古着感があって、Tシャツのデザインとしても人気なんです。
クラックプリントとは?
ひび割れプリントは「クラックプリント」とも呼ばれ、あえて劣化したヴィンテージ感を出すプリント加工のことです。
新品でも着古したような風合いになるのが特徴。
Tシャツ生地を引っ張ることで加工ができ、主に縦ラインにひび割れを出すことが可能です。
反対に、伸びない生地のTシャツにはクラックプリントは施せません。
クラックプリントは、古着やヴィンテージファッションが好きな人に愛されています。
ひび割れ加工の取り扱い方
ひび割れ加工はプリント部分を引っ張っているため、通常のプリントよりも剥がれやすく、耐久性はそこまでありません。
細かく割れた部分から、徐々にプリントが剥がれてしまうこともあります。
これをどんどん進行させて、さらに劣化させたような味のあるデザインにする人も。
ひび割れはTシャツ生地を引っ張ることで、さらに自分の好きな割れ方に加工できます。
ただし、長持ちしないのが特徴です。
最初の加工の状態を長持ちさせたい場合は、洗濯や収納の仕方を工夫する必要があります。
あえてヴィンテージ感を楽しみたい人は、自分好みに加工しながら長持ちさせてみてください。
ヴィンテージTシャツをかっこよく着こなしたい方は、こちらのコラムもぜひご覧ください!
▼古着をおしゃれに着こなす。ワンランク上の古着Tシャツコーデを紹介!
まとめ:Tシャツプリントのひび割れを防止して長持ちさせよう!
Tシャツプリントのひび割れは、長く着ていれば起こってしまうもの。
どうしても大切なTシャツがある場合は、劣化を早めている原因を知って長持ちさせていきましょう。
ひび割れを起こしやすいのは、シルクスクリーンプリントなどのインクが厚く乗るプリント方法です。
反対に、直接インクを吹き付けて染み込んだ風合いにする「インクジェットプリント」なら、ひび割れが起こりにくく長持ちします。
そのため、インクジェットプリントで、自分の好きな写真・文字をデザインしたオリジナルTシャツを自作するのも人気です!
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