最終更新日: 2024年08月27日
綿100%素材なのに静電気!?不快な静電気の原因と対策を徹底解説!
突然バチッと痛みが走る静電気。
乾燥する冬場は特に静電気が発生しやすく、帯電しやすい人にとっては大きな悩みのタネです。
一般的に静電気が発生しにくいとされる綿100%素材ですが、状況や衣類の組み合わせによっては他の素材と同様に帯電しやすくなってしまうケースもあります。
この記事では、綿100%素材が静電気を発生させてしまう原因と対策について詳しく解説します。
静電気が発生するそもそもの理由
前触れなく発生する厄介な静電気ですが、そもそもなぜ静電気が発生するのでしょうか。
綿100%素材と静電気の関係について考えるためにも、まずは静電気のメカニズムについてみていきましょう。
静電気の原因は摩擦
静電気の原因は物と物の摩擦です。
物体を構成するのは、原子核と電子から構成される原子です。
原子核はプラスの電荷、電子はマイナスの電荷をもっています。
2つの物体が擦れ合うと、1つの物体からもう1つの物体へ電子が移動します。
これによって電気的な性質に偏りが発生し、帯電している状態になります。
通常であれば帯電した状態になっても空気中の水分などを通して少しずつ放電されていくため、バチッという痛みが発生することはありません。
しかし、乾燥する冬場は空気中の水分が少なくなり、体に静電気がたまりやすくなります。
この状態で金属に触れると、たまった静電気が一気に放電されます。
空気の乾燥によってたまった静電気が急激に放電されることで、不快な痛みが発生するというわけです。
綿100%素材は静電気を発生させにくい
物体の種類によって、プラスとマイナスのどちらに帯電しやすいかが決まっています。
プラスとマイナスに帯電しやすい順番を表したものが「帯電列」です。
プラスに帯電しやすい素材
- ナイロン
- ウール
- レーヨン
中間
- 綿
- 麻
- 絹
マイナスに帯電しやすい素材
- アクリル
- ポリエステル
- アセテート
帯電列で中間に位置する綿や麻、絹といった素材は帯電しにくく、静電気を発生させにくいとされています。
ポリエステルとの違いは、下記のコラムでまとめています。
ポリエステル製品のメリットとデメリットを詳しく知りたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね♪
ポリエステルと綿の違いはなに?メリット・デメリットや選び方を紹介!
綿100%素材でも静電気が発生する原因
綿素材は帯電列の中間にあり、一般的には静電気を発生させにくい素材であるとされています。
しかし、綿100%と表示されている衣類を着ていても、静電気が発生してしまうケースもあります。
綿100%素材でも静電気が発生してしまうのはなぜなのでしょうか。
他の素材との重ね着で生じる摩擦
ポリエステルなどの帯電しやすい素材の服を着る際に綿素材のインナーを組み合わせるのは、冬場によくある静電気対策です。
化学繊維同士の組み合わせよりは帯電しにくくなりますが、冬場の空気が乾燥した状態だと静電気が発生しやすくなっているため、綿100%の衣類を組み合わせたとしても静電気が発生してしまうことは十分ありえます。
乾燥機の使用で生じる摩擦
乾燥機で乾かした衣類は、綿100%であっても静電気が発生しやすくなります。
乾燥機の中は高温で乾燥した状態である上、衣類を回転させて乾かすため摩擦が発生し、非常に静電気が溜まりやすくなっています。
着用時だけでなく、服を乾燥機から取り出す際にも静電気には要注意です。
綿以外の素材が含まれている
意外と多いのが、綿100%と記載された衣類にも綿以外の素材が含まれているというケースです。
家庭用品品質表示法および繊維製品品質表示規程により、装飾や補強、縁取りなどの特定の部分に使われた素材は、5%いないであれば衣類の混用率(綿100%などの素材の混合の割合を示す数値)に含めなくてもよいと定められています。
綿100%であっても、裏地や裾に使われた化繊のパーツが静電気を引き起こす可能性があるというわけです。
加工のための化学物質が静電気を発生させることも
衣類そのものは綿100%だったとしても、縮みを防ぐための防縮処理や色やデザインを向上させるためのコーティング剤に化学物質が含まれる場合もあります。
こうした化学物質は綿本来の帯電しにくい性質を低下させ、静電気を発生させます。
綿100%以外の静電気が発生しにくい素材
綿素材だけでなく、麻や絹といった天然素材は静電気が発生しにくい素材として知られています。
静電気を発生させにくい衣類の選択肢として、各素材の特徴を知っておきましょう。
麻(リネン)
植物性の繊維である麻は、綿同様に帯電しにくい繊維です。
特に吸湿性に優れる麻素材は、静電気防止にぴったりの素材であると言えるでしょう。
絹(シルク)
冬場に重宝するウールの衣類と組み合わせる場合は、絹も静電気防止におすすめの素材です。
絹素材は天然素材の中でもプラスに帯電しやすい素材であるため、同じくプラスに帯電しやすいウールとの相性は抜群で、組み合わせても静電気が発生しにくくなっています。
ただし、マイナスに帯電しやすいポリエステル素材を組み合わせるとかえって静電気が発生しやすくなるため注意が必要です。
静電気の発生を防ぐ方法①生活編
静電気を発生させにくいとされている綿100%などの天然素材でも、環境や衣類の組み合わせ方によっては静電気を発生してしまいます。
では、綿100%の衣類を着用する際にできる静電気対策にはどのようなものがあるのでしょうか。
高品質な天然素材の衣類を選ぶ
品質の高い天然素材の繊維は純度が高く、静電気が発生しにくくなっています。
体に静電気が溜まりやすい方は、素材の品質に定評のあるメーカーを選んだり、オーガニックコットンの衣類を選んだりするとよいでしょう。
少し値は張りますが、スビンやスーピマといった長繊維の綿は質が良くなめらかで静電気も発生しにくいとされており、帯電しやすい方におすすめです。
また、衣類を購入する際にはラベルをしっかり読み、素材を確認しましょう。
部屋を加湿する
静電気の発生の原因の一つが、乾燥です。
部屋の湿度が上がれば空気中の水分を通してたまった静電気が放出されやすくなります。
一般的に、湿度40%を切ると静電気が発生しやすくなるとされています。
加湿器を使ったり、室内干しをしたりするなどして部屋の湿度を適切に管理しましょう。
肌の保湿をする
静電気をためやすい人を「帯電体質」などと呼ぶこともありますが、帯電体質の主な原因は肌の水分量が少ないことです。
水分がしっかり蓄えられた肌はたまった静電気を少しずつ放電できるため、それほど静電気に悩まされることはありません。
しかし、加齢や紫外線によるダメージ、生活習慣の乱れなどによって肌のバリア機能が失われ、乾燥しやすくなった肌は電気をためこみやすく、金属に触れた際などに急激な放電が発生します。
静電気予防のためには、市販の保湿剤などを使って肌の保湿を行うことが大切です。
静電気の発生を防ぐ方法②グッズ編
不快な静電気を防止するには、市販の静電気対策グッズを使用するのもよいでしょう。
ここでは、携行に便利なスプレーやブレスレットなどの他、衣類のホームケアにも役立つグッズについてもご紹介します。
静電気対策グッズを使う
衣類の素材選び以外では、静電気対策グッズを生活に取り入れるのもおすすめです。
静電気防止スプレーは、布製品の摩擦が起こりやすい箇所に直接噴霧して使います。
外出先などでも手軽に使えるので、冬場の強い味方となるでしょう。
手首につけて使う静電気対策ブレスレットにも指に走る不快な静電気を防ぐ効果が期待できます。
静電気を放電しやすい導電繊維が含まれるブレスレットを身につけることで電気の逃げ道を用意し、空気中に放電することで金属に触れた際のバチッとする痛みを防ぎます。
乾燥機用静電気防止シートを使う
乾燥機で衣類を乾かす際は、乾燥機用の静電気防止シートを入れると静電気の発生を抑えてくれます。
不快なパチパチや衣類が手にまとわりつくのを防げるため、家事をスムーズに進められるでしょう。
しわを防ぐものや香り付きのものなど様々なタイプがあるので、目的別に使い分けるのがおすすめです。
柔軟剤を使う
柔軟剤には、衣類の表面を滑らかにして摩擦を減らす働きがあります。
また、柔軟剤に含まれる陽イオン系界面活性剤は繊維への吸着性が高く、繊維の表面をコーティングします。
陽イオン系界面活性剤の水に馴染みやすい成分は空気中の水分子と結合し、電気を流す性質があるため、静電気をためこまないようにする作用が期待できます。
市販の柔軟剤の中には静電気防止効果を謳うものもあるので、静電気が特に苦手な方日頃の洗濯に取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ:綿100%素材でも静電気が発生するときは素材選び以外の対策を
この記事では、綿100%素材でも静電気が発生する原因やおすすめの静電気対策について解説しました。
綿100%の衣類を着ていても、極度に空気が乾燥している場合は静電気が発生しやすくなります。
また、綿100%と表記された衣類でも、化繊が数%含まれている場合や衣類が化学加工されている場合は静電気が発生することもあります。
静電気が起こりにくい綿素材の服を選ぶには、純度の高い上質な素材を探すことをおすすめします。
それでも静電気が発生してしまう場合は、部屋の加湿や肌の保湿、静電気対策グッズを活用し、不快な静電気を予防しましょう。
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