最終更新日: 2024年03月29日

著作権は大丈夫?クラスTシャツのデザインで気を付けたいこと

クラスTシャツ デザイン 著作権

「クラスTシャツには〇〇のロゴをモチーフにしたい」
「有名なキャラクターの顔を先生の似顔絵にして使いたい」
など、クラスTシャツのデザインを考える時に何かをモチーフにしたいと思うことがあるでしょう。

そんな時に気になってくるのが、著作権です。

「クラスTシャツにも著作権は関係するの?」
「著作権ってどんな権利?気を付けないとどうなる?」
などのように、著作権について聞いたことはあるけれど、クラスTシャツとの関係性はわからないといった学生さんもいるかもしれません。

著作権を知らないままクラスTシャツを作ってしまうと、権利を侵害してしまう恐れもあります。

著作権について正しい知識を学び、クラスTシャツのデザインを考えましょう。

 

著作権ってどんな権利?


「著作権」とは、アイディアを具体的に表現された作品を守る権利のことです。
文芸や美術、音楽など幅広い表現に著作権は発生します。

著作権が発生しているものを著作物と呼びます。
著作物である作品を生み出した作者には、作品が利用される範囲を決めることができる権利があります。

そして著作権は、作品が生み出された瞬間に発生します。
申請や登録といった事務手続きも発生しなければ、会社や個人といった生み出した人が誰なのかといったことも関係ありません。
オリジナルの作品が生み出された瞬間に自動的に発生するのです。

クラスTシャツの場合、完全にオリジナルのデザインを作った生徒がいるとします。
著作権は発生し、デザインを作った生徒が著作者になります。
著作者の許可を得ずに、勝手に公開、複製、改変することは許されません。

既存のロゴやキャラクターを使いたいと思うかもしれませんが、勝手にクラスTシャツにデザインとして取り入れてしまうと、複製利用として権利を侵害することになります。
色を変えたり付け加えたりといったオリジナルの要素を追加したとしても、改変利用となり複製利用と同じく権利を侵害することになるのです。

権利の侵害は著作権法の違反でもあります。
10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金が科せられてしまいます。

 

商標権との違いを教えて!


著作権とセットにされることが多く、混同しやすい権利に「商標権」があります。
お店のネーミングやロゴなどを守る権利です。

先程、著作権は生み出された瞬間に発生し、申請や登録は必要ないとご紹介しました。
これに対し商標権は登録が必要です。
特許庁に出願・登録することで商標権を取得することができるのです。

特許庁に商品を登録すると「®️(トレードマーク)」という記号が付きます。
出願を検討している、出願中であるという場合には「™」という記号が付きます。
これらの記号を見たことがある人もいるのではないでしょうか。

特許庁に出願・登録しないまま、自分で作成したデザインにトレードマークを付けてはいけません。
虚偽表示となってしまうので、注意しましょう。

 

肖像権も合わせて知りましょう


クラスTシャツのデザインに、担任の先生の似顔絵や写真を使いたいという学生さんもいるでしょう。
クラスTシャツのデザインを作るなら、「肖像権」についても知っておくと安心ですよ。

肖像権は、自分の顔や姿を勝手に他人に使わせない権利です。
この権利は、日本に住む誰にでも発生します。
芸能人や有名人、一般人に関わらずどんな人も肖像権を侵害されてはいけないのです。

日本には肖像権について具体的に定めた法律はありません。
ですが、相手の印象を著しく低下させるようなものだった場合には、損害賠償を請求されることもあります。

クラスTシャツで担任の先生の似顔絵や写真を使いたいという時には、必ず本人に使用の許可をもらいましょう。
また、ラフ画ができたときにはクラスで発表する前に本人に見せましょうね。

 

クラスTシャツは著作権は関係ないって聞いたけど…


著作権法第30条では「著作物は、個人的または家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(私的利用)を目的とするときは、使用する者が複製することができる」と明記されています。

この私的理由という言葉がわかりにくいですよね。

例えば、自分でTシャツに既存のキャラクターやロゴをプリントしたとします。
家の中だけで着る場合には問題ありません。
そのTシャツを着たまま外出したり、SNSに掲載したりすると、自分以外の人の目に触れることになります。
人の目に触れるということは、私的理由の範囲を越えているということになります。

クラスTシャツの場合、著作権法第35条第1項の「学校その他の教育機関において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができる。」に当てはまります。

クラスTシャツを着る行事が、「授業の過程」に当てはまるかどうか確認をする必要があるのです。


以下のコラムでは、著作権についてさらに詳しくまとめています。
著作権侵害とされてしまうポイントなどについて解説しているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
きちんと内容を把握して、トラブルにならないように対策しましょう。
「クラスTシャツ作成時は著作権に注意して!」著作権侵害5つのポイントを解説。


 

既存のデザインを使いたい時に取るべき方法


著作権をはじめとするさまざまな権利について理解をしたけれど、クラスTシャツにどうしても既存のデザインを使いたい…と思う学生さんもいるでしょう。

権利を侵害せずに既存のデザインを利用する方法をご紹介します。

著作権があるものを利用する場合

既存のロゴやキャラクターには著作権が発生しています。
著作物をクラスTシャツのデザインに取り入れたい時には、著作者や管理者に利用の許可をもらいましょう。

その際、「使わせてください」だけでは不十分です。
しっかりとどのようなデザインに取り入れたいのか、なぜ取り入れたいのかなど利用の目的を説明しましょう。

許可をもらうことができなかった場合には、使用してはいけません。
「利用を伝えたから利用できる」のではなく、「利用の許可をもらったから利用できる」のです。
許可が降りてから利用するようにしましょう。

また、利用の許可をもらう場合には、利用料が発生することもあります。
利用料が発生する可能性も視野に入れて、クラスで相談しておきましょう。

肖像権があるものを利用する場合

担任の先生の似顔絵や写真の場合、直接相談しに行くことができますよね。
有名人や芸能人といった、簡単に会うことができない人の場合にはどうすれば良いでしょうか。

雑誌やSNSから勝手にコピーや保存をしても良いと思いますか?
答えは、勝手に行うことはNG。

肖像権だけでなく、写真には著作権が発生します。
勝手に利用してしまうと肖像権と著作権を侵害することになるのです。

顔写真や似顔絵をクラスTシャツのデザインに使う場合には、所属する事務所に問い合わせて利用の許可をもらいましょう。
利用の目的も詳しく説明してくださいね。

パロディやオマージュして利用する場合

パロディやオマージュは「そのまま使うわけではないから大丈夫」と思う方もいるかもしれません。
しかしこれらは著作物の改変になり、権利を侵害することになります。

元のデザインを改変することは、見た人に著作者の考えとは異なったメッセージを与えてしまいます。
作品の品格を損なってしまうかもしれません。

パロディやオマージュしたい時にも、必ず著作者や管理者に利用の許可をもらいましょう。
この時、改変の許可をもらうことも忘れないでくださいね。

 

著作権を侵害しないデザインでクラスTシャツは作れる?


著作権をはじめとするさまざまな権利について知ると、クラスTシャツのデザインを作ることは難しいのではないかと思ってしまう人もいるかもしれません。

無意識に見たことのあるデザインを取り入れてしまうということもあります。

著作権を侵害しないデザインのクラスTシャツを作るなら、3つの方法を知っておきましょう。

完全オリジナルでデザインを考える

完全オリジナルのデザインは、デザインを考えた人が著作者となります。
自分自身で利用方法を決めることができるので、クラスTシャツのデザインにも使うことができます。

誰かの著作権を侵害する恐れがないので、一番安心な方法といえるでしょう。
念のために似たデザインはないか確認しておくとより安心できますよ。

プロのデザイナーにお願いする

プロのデザイナーは、著作権をはじめとするさまざまな権利について正しい知識を身に着けています。
要望を伝えることで、権利を侵害しないオリジナルデザインを作ってくれますよ。

ただし、お願いする時には完成したデザインの著作権の在り処をはっきりさせましょう。
デザインを生み出したデザイナーが著作者となりますが、色を変えたり他のものに使用したりすることができません。
タオルなどクラスTシャツ以外にも使いたい時には、複製・改変の許可もしくは著作権の譲渡を依頼しましょう。

パブリックドメインを利用する

著作権は、著作者の死後70年間に渡り保護されます。
保護期間が消滅すると、パブリックドメインと呼ばれ原則誰でも自由に利用することができます。

パブリックドメインのものを利用することで、既存のデザインをモチーフにクラスTシャツを作ることができますよ。

ただし、著作物の種類によって必ずしも70年と決まっているわけではありません。
著作者が亡くなっていても、親族に著作権を譲渡しているということもあります。
利用する前に確認しましょう。

 

著作権を侵害しないクラスTシャツは、UP-Tで作ろう!


UP-Tでは、無料のデザインツールやプロのデザイナーによるデザインサービスをご用意しています。
さらに、UP-Tで販売しているオリジナルTシャツの中には、二次利用が可能なものもあります。
UP-Tを使うことで著作権を侵害しないデザインのクラスTシャツを作ることができますよ。

クラスTシャツとして一番人気の「定番Tシャツ」をはじめ、クラスTシャツにぴったりなTシャツをたくさんご用意しています。

クラスTシャツ 定番Tシャツ

定番Tシャツ|00085-CVT |PrintStar

学生さんは学割を使うことができるので、10%オフでクラスTシャツを作ることができます。

それぞれカラーバリエーションやサイズが豊富なので、一度チェックしてみてくださいね。

Up-Tでは著作権を侵害しないデザインのクラスTシャツを作ろう!

即日!格安に1枚からオリジナルTシャツを作成するならUp-Tがおすすめ!

監修:丸井織物プリント品質管理部門 宮本智行
監修者情報:丸井織物株式会社プリント品質管理部門
オリジナルプリント業界初のISO9001取得企業
弊社、丸井織物株式会社は、オリジナルTシャツプリント会社としては初の品質管理マネジメント・ システムISO 9001、環境マネジメント・システム ISO 14001の取得企業です。
また、継続的な品質管理と人体・環境への配慮を重視したマネジメントシステムにてPDCAサイクルを回しています。技術として最高峰の TPM優秀賞も受賞。
一般社団法人オリジナルTシャツ協会にも加入しております。
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