最終更新日: 2025年03月19日

【服のファスナー】修理したいときの説明書◎状況別の直し方のまとめ

ファスナー 修理

「洋服のファスナーが動かない…」
「チャックが外れた!」
「ジッパーが噛んでいて閉められない」
など、突然訪れるファスナーの予想外のハプニング

家の中なら服を着替えられますが、出先では難しいでしょう。
お気に入りの服だとなんだか悲しくなってしまいます。

今回は、いざというときに役に立つ、ファスナーが外れた・壊れたときに自分で修理する方法をご紹介します。
状況別にまとめたので、ファスナーを修理したい人は参考にしてみてくださいね。

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まずは知っておこう!服のファスナーを修理するときの費用とは

ファスナー 修理

自分でファスナーを修理するときには、必要な道具は家にあることがほとんどでしょう。
もし、プロに頼んで直してもらうときには費用が発生します。

  • 自分で修理する場合
  • プロに修理してもらう場合

それぞれの相場を確認してみましょう。

自分で修理する場合

家にあるものを使えば、多くの人が費用0円でファスナーを修理できます。
修理に必要な代表的なアイテムは、ラジオペンチです。
新たに購入する場合は、100円ショップで購入することで費用を抑えられるでしょう。
外れた・壊れた原因によってはドライヤーを使うこともあります。

ドライヤーも持っている人がほとんどで、購入する場合も1,000円〜数万円程度。
ファスナーの外れや壊れが頑固ではない限り、新たに購入する必要はありません。

プロに修理してもらう場合

自分では修理が難しいときにはリペアショップや裁縫業者などプロの手を借りましょう。
ファスナーの状態によって方法は変わりますが、修理よりも交換の方が費用が高くなります。
相場は1,000円前後〜15,000円程度

相場の幅が広いのは、アイテムによって金額が変わってしまうためです。
スカートやズボンなどの洋服は比較的安く、財布やカバン(ブランドではないもの)が中間、スーツケースなどの大きなアイテムは高くなる傾向にあります。

お願いするお店によっても料金は変わるので、一度問い合わせることをおすすめします。

 

服のファスナー修理にかかる時間はどのくらい?

服やバッグのファスナーを自分で修理する際、洋裁やミシン操作に慣れている人であれば、約30分~2時間程度でファスナーの修理が可能です。
手縫いの場合は、ミシンでかかる時間の2倍程度かかります。

修理専門業者に依頼する場合は、早いところで数日程度、ファスナーの破損状態によっては1週間~3週間程度かかることも。

ファスナーのどの部分に修理が必要かで修理にかかる時間は変わりますので、次で紹介するファスナーの構造とトラブル別対処修理方法をぜひチェックしてみてください!

 

修理する前にファスナーの構造を知っておこう!

ファスナーには、かみ合わせ部分や、ファスナーの開閉時に持つパーツなどがあります。
それぞれのパーツをひとくくりにしてファスナーと呼ばれます。

パーツの名前や構造、開閉する仕組みについて知っておくと修理をするときに便利ですよ。
【ファスナーの3つのパーツ】

  • スライダー
  • エレメント
  • テープ

ファスナーのパーツをそれぞれ見ていきましょう。

スライダー

スライダーは、ファスナーを開閉するときに動かす部分のことです。
エレメント(ギザギザの部分)が通っており、ファスナーを噛み合わせる働きをします。

歯車の原理を利用して、スライダーを上に引っ張るとファスナーは閉まり、下におろすとファスナーが開きます。
スライダーの種類は主に以下の3つです。

  • オートロックスライダー:スライダーから手を離すとロックされる
  • セミオートスライダー:スライダーを倒すとロックされ、起こすとロックが外れる
  • リバーシブルスライダー:表と裏にスライダーがあり、どちらからも開閉できる

アパレルアイテムの多くは、オートロックスライダーかセミオートスライダーが選ばれているでしょう。
リバーシブルタイプのジャケットなどでは、リバーシブルスライダーが使われています。

エレメント

エレメントは、歯がかみ合うことで開閉する部分のことです。
それぞれの歯が交互に取り付けられていて、スライダーによって自由に開閉します。

ファスナーが外れるのは、エレメントがうまく噛み合っていないことが原因です。

また、エレメントが欠けたり潰れたりしてしまうと、ファスナー自体を取り替えなければなりません。
ただし、端から1〜2cmあたりで壊れたときには、止め金を付け替えることで修理できることもあります。

テープ

テープは、ファスナーを生地に接続する部分のことです。
破れや裂けを防止するために、専用の頑丈な生地を使っています。

ファスナーをつけたいアイテムと色を合わせられるよう、さまざまな色のテープがあります。
反対に、わざと生地とテープの色を変え、ファスナーをアクセントにしているアイテムもありますよ。


ファスナーの種類について詳しく確認したい方は下記のコラムをチェック!
ファスナーにはサイズや種類ってあるの?選び方のポイントもサクッとご紹介!


 

ファスナーの修理方法をトラブル別に解説!

ファスナー 修理

ファスナーが外れた・壊れたときには、何が原因になっているのか探りましょう!
トラブルとしてよく見られるものは4つあります。
下記の状態に当てはまるときには、自分で修理できる可能性が高いですよ。


無理に開け締めしようとせず、まずは4つのパターンに当てはまっているのかチェックしてみてくださいね。

ファスナーを閉めても下から開く

まずは、ファスナーのつまみを上に引っ張ると閉めることができるけど、下から閉まったところが開いてしまう…というパターン。

この状態のときには、自分で修理をすることができます。
修理の方法は簡単で、ラジオペンチを使ってファスナーのスライダーを締めましょう

【直し方】

  1. ラジオペンチを用意する
  2. スライダーをペンチで締める


エレメントのかみ合わせがズレたことにより、下から閉まったファスナーが開きます。
スライダーの下部分を左右それぞれ締めることでエレメントのかみ合わせが元に戻るのです。

このとき、スライダーが壊れてしまわないよう優しく行ってくださいね。
少しずつスライダーを動かしながら締まり具合を調整することで直ります。

ただし、エレメントが壊れているときには修理はNG。
形が歪んでいる場合には同じようにラジオペンチで正すことはできますが、欠けている場合には直りません。
ファスナーそのものを取り替えましょう。

生地が挟まってファスナーが動かない

ファスナーの隙間に生地が挟まって、動かなくなってしまったパターン。
生地がたるんでいるときや急いでファスナーのつまみを引き上げたときに挟まった、ということが多いでしょう。
この場合にも簡単に自分で修理できます。

絶対やってはいけないのが、無理矢理引っ張ってこじ開けること。
うまくいくこともありますが、洋服に穴が空いたり伸びたりしてしまうので適切な方法とはいえません。

【直し方1】

  1. エレメント同士を外側に引っ張る
  2. スライダーを引き戻す

生地を噛んでしまった部分のエレメントを外側に優しく引っ張ります。
そして、スライダーを上げていた時には下に戻し、下に降ろしていた時には上に戻します。
スライダーにはわずかな隙間があるので、その隙間に挟まった生地を優しく引っ張り出すイメージです。

生地を上下に引っ張ってしまうと、スライダーの出っ張りに生地が食い込んでしまうので気をつけてくださいね。
デニムなどの生地が硬いときや引っ張っても直らないときには、ドライヤーを使います。

【直し方2】

  1. ドライヤーを用意する
  2. 噛んだ部分を温める
  3. 生地を引っ張り出す

ドライヤーの熱でファスナーを温めることで、柔らかくなって引っ張り出しやすくなるでしょう。
ドライヤーの熱による火傷には十分気をつけてください。

【直し方3】

  1. マイナスドライバーを用意する
  2. スライダー内の生地を噛んでいる部分にドライバーを差し込む
  3. 隙間をあけて、生地を引っ張り出す

それでも直らないときには、マイナスドライバーを使ってスライダー下の隙間を広げてあげます。
すんなりと引っ張り出せるようになりますよ。
隙間を広げたときには、ラジオペンチでもとに戻してくださいね。

ファスナーからスライダーが外れる

スライダーのつまみを上に引っ張ると、そのままスライダーがファスナーから外れるパターン。
これは、長く愛用していることによるファスナーの劣化が原因です。
少し手間はかかりますが、このように外れてしまった場合にも自分で修理することができます。

【直し方】

  1. スライダーをドライヤーで温める
  2. スライダー内のエレメントを噛む部分をラジオペンチで広げる
  3. エレメントを差し込む
  4. 広げた部分を温め、ペンチで元に戻す

まずは、外れたスライダーをドライヤーで温めましょう。
柔らかくなったスライダーの下部分を左右それぞれラジオペンチで広げます

隙間が広くなったら、エレメントをスライダーに差し込みましょう。
広げた部分を再び温め、ペンチで元に戻して修理完了です。

ファスナーを開け閉めして、引っかかりがないか確認してくださいね。

スライダーが引っかかる

ファスナーをスムーズに閉められない・開けられないというパターン。
長年愛用している服はもちろんのこと、新しく購入した服でも見られるトラブルです。
この場合にも、自分で修理することができます。

【直し方】

  1. ワセリン、リップクリームなどを用意する
  2. エレメントに綿棒で塗り込む

スライダーのサビやゴミの挟まりが原因であることが多いので、エレメントに油分を加えましょう
ワセリンやリップクリームといった油分のあるものを綿棒に取って、少しずつ塗っていきます。
エレメントの中に入り込むように量を調節してください。

油分を加えることで、滑りが良くなります。
ベタつくときには、スムーズに動くようになってから余計な油分を拭き取りましょう。


トラブルが起きないように、ファスナー付きの服は大切に取り扱いたいですよね。
こちらの記事ではファスナーのついた衣類の洗濯方法について詳しく解説していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね!
ファスナーやボタンのついた衣類は洗濯する時どうすればいい?注意点を解説!


 

服やバッグのファスナー修理に使えるアイテムはこれ◎

ファスナー 修理

ファスナーのついたアイテムが好き、たくさん愛用しているという人は、いざというときに備えて道具を用意しておくと安心かもしれません。

  • リップクリームやワセリン
  • 鉛筆
  • ラジオペンチ
  • クリップ


どれも普段の生活で役立つものばかりです。
100円ショップでも購入できるので、探してみてくださいね。

リップクリームやワセリン

リップクリームやワセリンなど油分の多いアイテムは、ファスナーの動きが悪いときに役立ちます。
少しずつ塗り込んでいくことで、潤滑油となって動きをスムーズにしてくれるでしょう。

ただし、油分は生地についてしまうとなかなか落ちません。
見えるところについてしまわないよう、気をつけながら塗り込んでくださいね。

もしついてしまったときには、すぐに拭き取りましょう。
ブランド品などの大切にしているアイテムを修理するときには慎重に行うことを心がけてください。

鉛筆

リップクリームやワセリンを普段使わない人には、鉛筆がおすすめです。
鉛筆の芯の部分である黒鉛が潤滑油になってくれます。
ファスナーの滑りが悪いときには、鉛筆でなぞりましょう。

ただし、似たようなアイテムですがシャープペンシルはNG。
芯が細いので折れやすく、わずかな隙間に折れた芯が入り込んでしまうかもしれません。

芯に太さのある鉛筆を選んでくださいね。
また、強くなぞると削れた芯で手指が汚れるので気をつけましょう。

ラジオペンチ

状態別の修理方法でも出番の多かった、ラジオペンチを用意しておきましょう。
ファスナーを閉めても開いてしまうときや生地が挟まったときなど、スライダーに原因があるときに使います
DIYでも使われるアイテムなので、家にひとつあるとさまざまな場面で便利ですよ。

ただし、ラジオペンチは力がよく入るため、修理のつもりがファスナーをつぶしてしまう可能性もあります。
スライダーを修理するときには、少しずつ慎重に行ってくださいね。

クリップ

ファスナーのつまみが取れたときには、応急処置としてクリップが使えます。
スライダーにクリップを通して代用しましょう。
とりあえず着たい、脱ぎたいというときに役立つはずです。

外れたつまみは、突起を穴に通してラジオペンチで締めると直りますよ。
つまみが見つからないときは、手芸用品店でつまみを購入することができます。

 

ファスナー修理をプロに頼むべき3つのケース

大体の壊れ・外れは自分で修理できるでしょう。
反対に、自分では直すことのできない壊れ方についてご紹介します。

  • エレメントが欠けた
  • スライダーが手に入らない
  • テープが裂けた

自分では不安、絶対に失敗したくないというときには、自分で修理せずにプロを頼ってくださいね。

エレメントが欠けた

エレメントが欠けたり、壊れたりしたときには自分で修理することができません。
プロにお願いしてファスナーそのものを取り替えてもらいましょう。

エレメントが欠けたり壊れたりしたまま洗濯してしまうと、ほかの衣類や洗濯槽を傷つけてしまいます。
気づいたときには、衣類が混ざらないよう分けて保管してくださいね。

スライダーが手に入らない

スライダーの劣化の場合、スライダー単体を付け替えれば自分で修理することができます。
手芸用品店で購入できますが、お店によっては取り扱いがないことも
スライダーが見つかるまで修理することができなくなってしまいます。

なるべく早く直したいときにはプロにお願いしましょう。
オーソドックスなカラーは取り揃えているはずです。
また、状態に合わせてスライダーだけ変えるべきか、ファスナーごと変えるべきかも提案してくれるでしょう。

テープが裂けた

本来、テープはとても頑丈です。
しかし、尖ったものに引っかけたり、無理に力を加えたりすると裂けてしまうことも。

テープが裂けてしまうと自分で修理することはできません
プロにお願いしてファスナーそのものを取り替えましょう。

応急処置として裂けた部分を縫い合わせる人もいますが、テープに接続されているエレメントは意外と負荷がかかっています。
開閉を繰り返すうちに裂けた部分がどんどんひどくなってしまうので、早めにプロを頼りましょう。

 

服やバッグのファスナー修理におすすめの専門業者

「自分で服やバッグのファスナーが修理できない!」
そんな時は、修理のプロに依頼しましょう♪
お気に入りの服や思いれのあるバッグは、修理しながら長く使っていきたいもの。
ファスナーの修理を受け付けていて、日本各地に支店があるおすすめ業者を3社紹介します。

洋服のお直し専門店ママのリフォーム

「ああ、良かった」をコンセプトに、日常生活で起きる衣服のトラブルを解決!
ファスナー修理の他、サイズが合わなくなった服の調整や長袖から半袖へのリメイクなども行っており、できてしまった服の穴やほつれの直し、裾上げ・裾詰めなど幅広い洋服の修理に対応しています。
北は北海道、南は沖縄までと全国に支店を展開していますので、気軽にファスナーの修理を依頼できる業者です。

MISTER MINIT ミスターミニット

ベルギー発の修理専門業者で、服やバッグを大切に使いたい人におすすめの業者です。
通勤・通学途中で修理に出したい人にもおすすめ!
靴やバッグ、傘の修理などアパレル小物の修理が専門で、日本で約300店以上展開し、創業65年以上の実績で修理方法のノウハウをサービスへ活かされています。
スマホ1つで修理の診断と見積もり依頼ができる便利な修理業者です。

洋服・バッグのお直し マジックミシン

修理で服の廃棄量軽減をポリシーに掲げる服・バッグの修理専門業者。
専門の加工工場があり、日本全国に400店以上!
服のほつれや着古した服の別アイテムへのリメイクなど、幅広い修理・リメイクサービスを提供しています。
入園入学・通学用のグッズ制作も行っていて、年齢や体の変化に応じて服や小物を修理するサービスに力を入れている業者です。

 

まとめ:ファスナーの簡易修理は自分でもできる!お気に入りを大切に着続けよう

オリジナルTシャツ作成ならUP-T

トラブル別に、ファスナーの修理方法をご紹介しました。
身近にあるアイテムで簡単に修理できるので、知っておくと安心ですね。

修理をしながら大切に着続ける方法がわかったら、オリジナルのアイテムにも挑戦してみませんか?
ぜひ、UP-Tで自分だけのファスナー付きアイテムを作ってみてくださいね!

ファスナーの修理は簡単◎知識をつけてオリジナルアイテムを作ろう

即日!格安に1枚からオリジナルTシャツを作成するならUP-Tがおすすめ!

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監修:丸井織物プリント品質管理部門 宮本智行
監修者情報:丸井織物株式会社プリント品質管理部門
オリジナルプリント業界初のISO9001取得企業
弊社、丸井織物株式会社は、オリジナルTシャツプリント会社としては初の品質管理マネジメント・ システムISO 9001、環境マネジメント・システム ISO 14001の取得企業です。
また、継続的な品質管理と人体・環境への配慮を重視したマネジメントシステムにてPDCAサイクルを回しています。技術として最高峰の TPM優秀賞も受賞。
一般社団法人オリジナルTシャツ協会にも加入しております。